鯖缶の炊き込みご飯が生臭くなるのはなんでだろう?臭いを抑えるにはどうすればいいの?
手軽に作れて栄養たっぷりの鯖缶炊き込みご飯。しかし、どうしても魚特有の生臭さが気になってしまいますよね。
実は、魚に含まれるトリメチルアミンという成分が生臭さの元となっており、鯖にはこの成分が特に多く含まれているため臭いが強くなってしまうのだそうです。
しかしご安心ください!鯖缶炊き込みご飯に加える調味料や具材、薬味を工夫することで生臭さを抑えることができます。
また、調理後に炊飯器などについた臭いを取る方法についても解説していますので、参考にしてみてください!
この記事では、
- 鯖缶炊き込みご飯が生臭い原因
- 鯖缶炊き込みご飯の生臭さを抑える食品
- 鯖缶炊き込みご飯の調理後の臭い対策
についてご紹介します!
鯖缶炊き込みご飯の生臭さを抑えて、今まで以上においしくいただきまきましょう♪
鯖缶炊き込みご飯が生臭い原因
冒頭でもお伝えした通り、鯖缶の炊き込みご飯が生臭くなる原因は、臭いの元となっているトリメチルアミンという成分によるものです。
トリメチルアミンは魚に含まれる成分で、鯖には特に多く含まれています。そのため、鯖は他の魚と比べても生臭い臭いが強く出やすいのです。
実は、鯖缶は、生の鯖よりは臭いが抑えられています。しかし、皮の部分にはトリメチルアミンが残りやすく、炊き込みご飯に加えた際にも臭いを発してしまうことがあります。
鯖缶炊き込みご飯の生臭さを抑える食品
ここまでで、鯖缶の炊き込みご飯が生臭くなる原因が分かりました。では、臭いを抑えて美味しく食べるにはどうすればよいのでしょうか?
結論として、一緒に炊き込む「調味料」や「具材」、そして食べる前に加える「薬味」を工夫することで臭いを抑えることが可能です。
そこでここからは、鯖缶炊き込みご飯の生臭さを抑えてくれる食品を紹介します。
- 料理酒・みりん
- 酢
- ごぼう・レンコン
- 梅干し・トマト
- 生姜
- 玄米
- ネギ
- 大葉・生姜
- レモン・すだち
料理酒・みりん
鯖缶炊き込みご飯の臭いを抑えるためにまずおすすめなのは、料理酒やみりんなどのアルコール系の調味料と一緒に炊くことです。
アルコール系の調味料は、加熱により揮発する際、におい成分などの他の揮発性成分も一緒に取り除く作用があります。
そのため、アルコール系の調味料と一緒に炊き込むことで、鯖缶の臭いの元であるトリメチルアミンも同時に揮発させることができるのです。
筆者も、鯖缶の炊き込みご飯を作る際は「料理酒+みりん+醤油」の組み合わせで味付けをしています。
もともと鯖缶の臭みが苦手な私でも気にせず食べられるので、臭みを抑える効果が出ているのだと思います。
詳しい分量と手順もご紹介しますので、参考にしてみてください!
- 料理酒:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 醤油:大さじ1
- 鯖缶の汁:1缶分全部
- 洗ったお米2合と上記の調味料をすべて炊飯器窯に入れ、軽く混ぜる
- 2合の目盛まで水を入れる
- お米の上に鯖の身を置き、炊飯する
私は鯖缶の汁ももったいなくて全て入れていますが、汁を入れることで臭みは出やすくなります。できる限り臭みを取り除きたい場合は、汁は入れずに醤油の分量を増やすなどして調整してみてください!
酢
また、お酢と一緒に炊くことでも臭みを抑えることができます。
なぜならトリメチルアミンはアルカリ性のため、酸性の酢を入れることで中和されるからです。
なお、加熱によって酢の酸味はほとんど消えます。そのため、炊き込みご飯の味を変えることなく臭み消しができるのもポイントです。
すでにお気に入りの味付けがある場合は、味に影響の出ないように酢を使うのが手軽で良いですね。
酢を入れる分量は、お米1合に対して大さじ1程度を目安にしましょう。
続いて、鯖缶炊き込みご飯の臭みを抑えるのに役立つ具材を紹介していきます。
ごぼう・レンコン
ごぼうやレンコンといったアクの強い具材に含まれるポリフェノールは、トリメチルアミンと結合して臭いを抑える作用があります。
また、ごぼうには食物繊維が多く含まれています。食物繊維は、トリメチルアミンを吸収して臭いを抑える効果があります。
梅干し・トマト
梅干しやトマトは、酢と同じく酸性の食材なので、アルカリ性のトリメチルアミンを中和して臭いを抑えてくれます。
うまみが強いので、炊き込みご飯をより美味しくするためにも一役買ってくれますよ!
生姜
風味が強い生姜は、鯖缶の臭いを覆い隠すのに役立ちます。
炊き込みご飯に入れる際は、すりおろしたり刻んだりと様々な使い方があるので、好みに合わせて取り入れてみてください。
ちなみに筆者は、常備している「生姜パウダー」を鯖缶炊き込みご飯に入れるようにしています。
炊き込みご飯のほかにもスープや生姜焼きなど様々な料理に使いやすく、手軽に生姜の栄養を取り入れることができるため、個人的におすすめの食材です。
ただし、生姜パウダーは入れすぎるととても辛いので注意が必要です。(筆者も何度も失敗しました…笑)
鯖缶炊き込みご飯なら、お米2合に対し小さじ1杯程度で十分でしょう。
玄米
白米にこだわらないのであれば、玄米を使って鯖缶炊き込みご飯を作るのもおすすめです。
玄米にはポリフェノールが含まれているため、トリメチルアミンと結合することで鯖缶の臭いを抑える効果が期待できます。
白米をすべて玄米に置き換えるのに抵抗がある場合は、白米に玄米を少しずつ混ぜて試してみると良いでしょう。
では最後に、鯖缶炊き込みご飯の臭いを抑える薬味をご紹介します。
ネギ
炊き込みご飯の薬味として定番のネギには、消臭効果のあるアリシンという成分が含まれています。
そのため、ネギを小口切りにして鯖缶炊き込みご飯にトッピングすれば、臭いを軽減してくれます。
大葉・生姜
大葉や生姜などの香りの強い薬味もおすすめ。爽やかな香りで鯖の臭みを覆い隠してくれます。
ただし、大葉は加熱により変色し香りも飛びやすいのが特徴です。変色や香りが飛ぶのを防ぐためには、炊き込みご飯の熱を少し冷ましてから乗せると良いでしょう。
レモン・すだち
アルカリ性のトリメチルアミンを中和するため、酸性のレモンやすだちをかけるのもおすすめです。
このように、鯖缶炊き込みご飯は調味料や具材、薬味によって生臭さを抑えることができます。ぜひ試しやすいものから取り入れてみてください♪
鯖缶炊き込みご飯を作った後の臭い対策
鯖缶の炊き込みご飯を作った後に、「なんだか部屋に臭いが残ってる…」と感じることがありますよね。
そこでここからは、鯖缶炊き込みご飯を作った後の臭い対策について解説していきます。
ポイントは以下の3つです。
- 炊飯器の臭いを取る
- 缶詰の臭いを取る
- 部屋の換気をする
1つずつ見ていきましょう!
炊飯器の臭いを取る
鯖缶炊き込みご飯を作った後の炊飯器は、臭いが染み込みやすくなっています。
炊飯器の中にまだ炊き込みご飯が残っていても、別の容器に移し替えて、炊飯器はなるべく早く洗うのがおすすめです。
炊飯器を洗う際は、釜だけでなく中蓋も洗うようにしましょう。見落としがちですが、特にパッキンの中には汚れが溜まりやすくなっています。
臭いが染みつかないようにするためにも、しっかり洗うことが大切です。
もし、炊飯器を隅々まで洗っても臭いが取れない場合は、炊飯器に搭載されている「お手入れ機能」を使用してみましょう。
炊飯器によって設定や手順が異なりますが、ここでは例として、パナソニック「可変圧力IHジャー炊飯器 ビストロ Vシリーズ」のお手入れ機能をご紹介します。
1.内釜に水を入れる(取扱説明書をご確認ください)
2.コース選択ボタンで「お手入れ機能」を選び、炊飯ボタン(スタートボタン)を押す
3.約30分後に終了音が鳴るので、取消ボタンを押す
4.内釜のお湯が十分に冷めたことを確認し、お湯を捨てる
※ やけどには十分ご注意ください5.ふた加熱板と内釜を洗い、十分に水気をふき取る
※ ニオイや汚れは完全に取れないことがあります。
引用元:パナソニック公式ウェブマガジン「UP LIFE」
缶詰の臭いを取る
炊飯器以外にも、空の缶詰から臭いがすることがあります。
鯖缶の臭い処理は、下記の手順で行いましょう。
- 余った汁はキッチンペーパーなどでふき取る
- ①のキッチンペーパーをビニール袋に入れて密閉してから捨てる
- 缶詰を食器用洗剤で洗う
ポイントは、余った汁をシンクに流さないこと。キッチンペーパーなどでふき取ることで、シンクへの臭い移りを防ぎましょう。
もし、もうすでに汁を流してしまいシンクが臭う場合は、消臭効果のある重曹を使ってシンクの掃除をするのがおすすめです。
部屋の換気をする
鯖缶炊き込みご飯を炊飯している最中や、できあがって蓋を開けた際、蒸気に含まれる臭い成分が部屋中に広がることがあります。
部屋全体に臭いが残っていると感じる場合は、換気をしっかりと行いましょう。
まとめ
最後に、この記事の内容をまとめると下記の通りです。
- 原因は、魚に含まれる臭い成分「トリメチルアミン」
- 鯖には特に多く含まれるため、生臭い臭いが強く出やすい
- 調味料編
- 料理酒・みりん
- 酢
- 具材編
- ごぼう・レンコン
- 梅干し・トマト
- 生姜
- 玄米
- 薬味編
- ネギ
- 大葉・生姜
- レモン・すだち
- 炊飯器の臭いを取る:隅々まで洗い、必要に応じて「お手入れ機能」を使う
- 缶詰の臭いを取る:余った汁はシンクに流さずふき取る
- 部屋の換気をする:臭い成分を含んだ蒸気を外へ
このように、鯖缶炊き込みご飯は、工夫次第で生臭くなるのを抑えることができます。
この記事を参考に、ぜひ美味しい鯖缶炊き込みご飯を楽しんでください♪